2015年4月29日水曜日

ふーせん動物ランド@新潟県立自然科学館その2

自然科学館の特別展示室では、シーズン毎に企画展示が開催されます。2015年春期の展示イベントとして開催された「ふーせん動物ランド」。今日のエントリーでは展示のメインとなった箇所の設置の模様をご紹介したいと思います。

今回の展示期間は16日間でした。バルーンアートは、通常、1週間程度の寿命ですので、16日間飾り続けるというのはとてつもなく長い・・・ということになります。しかも、設置期間や制作期間もあるので、16日間の展示といっても、作品には1ヶ月以上の寿命が必要になってきます。

こんなに長い期間、バルーンアートでは無理!ってなってしまうところですが、ところがコーティングをかけて作品を制作すると、対応できてしまうんです。

コーティングすることで作品の寿命がかなり長く延びるんです。コーティングを取り入れるようになったのがいまから8年前くらいなので、だいぶノウハウもついてきました。できればやりたくないと思うくらい、作業は煩わしいのですが、これだけ長く持ってくれるなら、やりがいもあります。


今回は2ヶ月前から少しずつ作品を作り始めました。直前1ヶ月はほぼ毎日、かなりの量の作業をして準備しました。そうしたものを会場に持ち込んで、会場でも作る部分がたくさんあるので、設置には風船職人SHINOチームと館のスタッフの皆様で4日間かけました。

展示内容は科学館らしく「気候帯によって生息する動植物の違いをディスプレイする」ということで、普段は見に行くことの無い世界の動物を巡れるような展示にしたいというコンセプトでした。

熱帯、温帯、乾燥帯、寒帯の4つの気候帯毎にディスプレイを作り分けるという企画を頂いての制作で、各気候帯の作品は任せていただけるということになりましたので、まずは温帯に桜を作りたいと思いました。


実は、会場には大きな太い柱がいくつもあって、展示するエリアにも3本の柱があり、これをうまく活かした展示にしたいと思ったので、そのうちの1本は、そのまま桜の木にしてしまおうと思いました。

柱を茶色のバルーンで覆って、これが桜の幹になります。ここに桜の花がたくさんついた枝をいくつも付けて、天吊りで角度調整をしていきました。






ちょうど3月末から4月初めのイベントだったので、季節にはぴったり。ちなみに会場のある新潟県では4月初めに桜が咲くことはないそうですが、今年は開花が早く4月初めに満開となりました。



温帯エリアのディスプレイは、桜の木の周りに新潟県ならではのトキ、そしてキツネ、ウサギ、パンダを置いて、バルーンパーテーションを置きました。
桜の花は約500個。だいぶ立派に作れたので、ご来場者に喜んで頂けました。


もし、この桜のディスプレイだけに時間をかけられるのであれば、花は2000個くらい用意して、もっと立派な桜の木をつくってみたいですね。それくらい、今回の桜の出来映えには満足しています。

全体のなかで、どの部分にどのくらいの作業量、作業時間を当てられるか。こういったところもデザインに含めて考えないといけないのが、バルーンアート展示の難しさです。

いくらコーティングで寿命が延びたからといっても、何ヶ月も前から作業に入れるわけではありませんからね。



2015年4月28日火曜日

ふーせん動物ランド@新潟県立自然科学館その1

前回の投稿から2ヶ月も過ぎてしまいました・・・

3月は保育園や幼稚園、個人のバースデーパーティー、住宅販売イベントなどの小規模なイベント出演をしながら、春休みに開催された科学館での特別展示イベントの制作を進めていたので、だいぶ無理をしてしまいました。

特別展示イベントはステージショーも2日間行ったり、期間中に何度もメンテナンスに行ったので、会場の新潟市はすっかり馴染みの場所になりました。

さて、その展示についてですが、新潟県立自然科学館の春休み特別展として開催された「ふーせん動物ランド」の制作を風船職人SHINOチームで行いました。

3月20日に内覧会が開かれ、3月21日から4月5日の会期で開催されました。
有料イベントでしたが、約12,400人のご来場を記録しました。

これから、このイベントのレポートを少しずつアップしていきたいと思います。